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希望者全員の雇用が原則

対象者基準は労使の充分な協議が前提

厚生労働省・雇用延長問題で各地方にメール指示

定年・雇用延長問題についてJMIUは昨年十一月、二月十六日と二回にわたって厚生労働省と交渉。

厚生労働省の「マニュアル」が企業に悪用され、 選別雇用の提案が横行している問題について、 改正法の趣旨どおりの「選別なし希望者全員雇用」の徹底を求めてきましたが、 このほど、昨年十一月二十八日付で各都道府県労働局など地方にたいし改善を指示した 「メール」の内容が同省からJMIUに開示されました。

JMIUはこの間の交渉で、 「希望者全員の定年・雇用延長」 「対象者の基準を設ける場合も十分な労使協議が前提」であることなど、 改正高齢者雇用安定法の趣旨の徹底を求めるとともに、 長野・上田市のハローワークにおける説明会での 「定年は六十歳でいい」「人事評価B以上」などといった、制度の原則をゆがめ、 企業にとって都合のいい制度の説明がなされている問題について厳しく抗議、 是正指導を求めてきました。

厚生労働省職業安定局・高齢者雇用対策課から各地方に送信された文書では 「説明会・指導等を行う際の留意点」として、以下の二点を強調しています。

(1)継続雇用制度とは、 原則は、「現に雇用している高齢者が希望するときは、 当該高齢者をその定年後も引き続いて雇用する制度」であって、 希望者全員の制度が原則であること。

(2)継続雇用制度の対象者に係わる基準をさだめるにあたっては、 労使で十分に協議をする必要があり、事業主が一方的に決めた基準は認められないこと
(経過措置で認められている事業主が就業規則で定める基準についても、 前提として、労使で十分協議が尽くされることが必要であること)

なお、事業主用に発行された新パンフレット(新マニュアル)では、 対象者に係わる基準について「適切でない」ものとして 「労使で十分に協議の上、定められたものであっても、 事業主が恣意的に特定の対象者の継続雇用を排除しようとするなど 高齢者雇用安定法の改正の趣旨や他の労働関連法規に反する 又は公序良俗に反するものは認められません」とし、 旧マニュアルにあった「過去三年間の勤務評定がC(平均)以上の者」 「社内技能検定レベルA以上」など「望ましい基準」の「例」が全面削除されています。

多くのところで、旧マニュアルのもと 「希望者全員の雇用は原則であって、対象者の基準を設ければ、選別が自由にできる」 などとする理解がひろがり、事例の一部を悪用した提案があいついでいます。

しかし、この間のJMIUの交渉によって、各企業にどこまで徹底されるかという問題はあるものの、 厚生労働省の指導内容は大きく改善されています。

すでに企業への説明会等は一巡していますが、 厚生労働省職業安定局・高齢者雇用対策課では、 「中小企業では『これから』というところが多く、 当面就業規則で実施するというところも協定化の作業が必要になってくる。 改正法の趣旨が徹底されるよう今後とも努力したい」としています。


金属労働新聞 【2006年3月5日付2面】

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