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年金支給開始年齢までの安定した雇用の確保をめざす『高齢者雇用安定法』の 趣旨徹底を求め厚生労働省に要請しました

改正高齢者雇用安定法にもとづきこの四月一日から定年・雇用延長が各企業に義務づけられます。

しかし、「年金支給開始年齢までの安定した雇用の確保」という改正法の大原則に反し、評価査定での選別や六十歳前・延長後の大幅賃金ダウン、さらには逆に実質的な定年引き下げなど、厚生労働省の「マニュアル」を悪用した選別雇用と労働条件切り下げ提案があいついでいます。

JMIUは2月16日、あらためて厚生労働省と交渉、法律の本来の趣旨にもとづく制度となるよう各企業への指導の徹底を要求しました。

交渉は生熊委員長はじめ東京、埼玉、神奈川など各地本の代表50人が参加。厚生労働省からは前回(昨年11月16日)に続き西浦希高齢者雇用対策課調整係長などが出席しました。

厚生労働省は、前回の交渉を受け、「マニュアル」や「パンフ」を改定し、「原則は希望者全員が対象」「安定した雇用確保」など強調しています。

各職場で大問題となっている対象者基準の策定に関しても、「労使の十分な協議」が必要であることや「事業主が恣意的に継続雇用を排除しようとするなど本改正の趣旨や他の労働関連法規に反する又は公序良俗に反するものは認められない」ことなど追加。新パンフでは「基準」例としての「評価Cランク(平均)以上」など削除されています。

西浦係長は、交渉のなかで「前回の要請内容にもとづき、各県労働局へもメールで流した」と、改正法の趣旨が周知されるよう努力している旨説明しました。

しかし、「旧マニュアル」やハローワークの説明などにもとづき、すでに多くの経営者の間に、「選別雇用や労働条件なとの切り下げも自由にできる」などといった、ぬけ道を悪用した理解が浸透し、企業に都合のいい提案が続出しています。

交渉では、ハローワークでの「脱法的手法のアドバイス」問題、「会社は最終的には企業の一方的な『基準』による選別が合法的にできるとの認識で、現在ある再雇用制度まで改悪しようとしている」(神奈川・気工社)、対象を係長クラスに限定し、大半の社員は逆に55〜56歳で退職に追い込まれかねない制度を提案、「65歳までの保障を求められているわけではない」とうそぶいているIBM、「旧マニュアルの『過去三年間の評価C』を悪用し今まで実施も公表もされてないのに、『実は五年前からやっていました』なんていう企業まで出ている」(東京南部)など、各職場の実態をつぎつぎ示し、改正法の趣旨に逆行している企業にたいする指導の徹底を求めました。

これにたいし西浦係長は個別事例についての言及をさけながらも、「自由な基準策定が企業に認められているわけではない」「労使協議・合意を求めている」「事例集も含め指針として出しているわけではない」などとのべました。

生熊委員長が、「指針じゃないといっても経営者はほんの一文でも利用し悪用しようとする。基準・評価については適切に運用されなければならないことや、労働局への『指導』内容についても公表し、企業への徹底を」と求めたのにたいし、西浦係長は、「相談し努力したい」と応えました。  交渉の場ではこのほか、「事例集に悪い企業の例だけのせず、いい例をもっと紹介すべき」「実態把握のためにIBMなど悪辣なところは、労使を呼んで調査を」など要求しました。


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