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「不更新条項付」契約書理由に解雇正当化 ――東京高裁・ホンダ期間社員切り裁判

ホンダ期間社員切り裁判で東京高裁は9月20日、東京地裁判決そのままに、原告の訴えを退け、棄却する不当判決を出しました。
 裁判は、「不更新条項」付の「契約書」にサインしたというだけで、それまで契約更新をくり返し11年以上も働き続けてきた労働者を、簡単に解雇することが許されるのかどうかが、最大の争点でした。
 しかし東京高裁は地裁同様、「11年以上」「くり返し更新」についての判断を逃げる一方、「正社員と同じ仕事」という現場の実態を見ずに、「期間社員は景気変動に対応する臨時的・一時的雇用者」と決め付け、かつ再度の更新はないとの「不更新条項付契約書」に「自由な意思」で署名したのだから、雇い止めは有効だとしました。
 判決では、原告のように更新をくり返してきた労働者の場合に、不更新条項付き契約書が無効となる場合として、「不更新条項に合意しなければ(その後の)有期雇用契約が締結できない立場に置かれる一方、(不更新条項付)契約を締結した場合には、次回以降の更新がされない立場に置かれる、いわば二者択一の立場に置かれることから、半ば強制的に自由な意思に基かずに有期雇用契約を締結する場合」には、その「効力が否定されることがあり得る」としています。
 公正な立場から判断すれば、原告の場合まさにそれにあてはまります。法廷で原告自身が「雇い止めに納得したからではなく」、生きていくために、「しかたなく署名せざるを得なかった」こと、しかも「署名せず争えば、雇用の期待権があったなどと知っていた人は、まわりにもいなかった」とくり返し証言してきました。
 しかし判決は、労働者側を負かすとの結論が先にあるために、非正規雇用労働者が一カ月でも一日でも長く働かなければ生きていけない厳しい経済状況や、弱い立場に置かれていることも、本人の証言も無視し、次回は更新されないことを「十分に」「真に理解」し、「自由な意思に基き」「任意に同意」などなと、その根拠も示さず本人の心情まで都合よくねじまげ作文し、解雇を正当化しました。
 不当な判決にたいし原告側は、「到底納得できない」として最高裁に上告する方向です。


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