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無法地帯日本IBM――ロックアウト解雇に部門まるごと解雇

2008年に1500人もの正社員を退職強要で追いだした日本IBMは、その後も密室での退職強要をくり返していますが、今度は、そうした面倒なことはもういいとばかりに、「成績不良」を理由に即解雇を強行、さらには「部門解散」によるまるごと解雇を強行しようとしています。

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退職強要はじめ不当解雇とたたかう

うつ病を患い毎週通院し、薬をのみながらがんばってきた組合員のSさん(49歳)は、7月20日(金)夕方5時に面談に呼び出され、一週間後の解雇通知を手渡されました。理由は「業務成績不良」。
 鈴木さんがその場で「解雇には応じられない」と拒否すると、上司は「つきそいますから会社から出ていってください」と、玄関の外に追い出しました。通信社のブルムバーグで強行された「ロックアウト解雇」です。
 翌週に出勤してみると、入館カードが停止され、社内に入ることさえできません。組合役員が同行しても受付で阻止され、一週間後の26日に解雇されました。その間、組合との団体交渉はわずか一回で、組合側の追及に「総合的に勘案した結果」とのべるだけでした。
 S組合員は、二年前の賃金減額をめぐって労使協議中であり、過去の不払い残業代支払いを求め東京地裁に提訴したばかりでした。
 今回の解雇はそうしたことへの不当な報復。同時に、会社の判断で、いつでも自由に解雇できるとの実績づくりをねらったものです。
 Sさんは「こんな解雇が許されたら、IBMは無法地帯になってしまう。裁判に訴えてでもたたかう」と決意します。

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IBMにおける新手の解雇手法は、これにとどまりません。
 今年5月、京都を主な事業所とする半導体設計部門の社員(京都と東京の84人)をひそかに集め、9月末での部門解散を通知。社員にたいしては「早期退職(自己都合)には割増しを用意する」「社内人材募集での異動や社外への転職ができるところがあれば転職してもいい」など、次の仕事は自分で探せというもの。
 その後の組合との団体交渉では、「9月末にまでに行き先が決まらない社員は解雇があり得る」などと平然とのべ、各人にも通告しました。
 現在、新たな行き先が決まっているのは、社外を中心に約半数。残る半数が「解雇」されようとしています。
 日本IBMは2011年に1000億円の経常利益をあげ、その後減少したとはいえ黒字。他部門への配転など雇用確保の努力も、本人や組合へのまともな説明もなく、「部門が廃止されるのだから」だけで解雇がまかりと通るなら、経営者にとってこれほど都合のいいことはありません。

元社長 盗撮事件にも怒り
 うつ病とたたかいながらがんばっている社員やまじめに働いている社員にたいする退職強要や問答無用の解雇。虫けらのように追い出すIBMのやり方に、「こんなことが許されていいのか」との怒りがひろがっています。
 「部門解散・解雇」の半導体設計部門では、京都と東京で七人がJMIUに加入。京都の稲田健一郎さん(43歳)は、「こんなことがまかり通ったら、企業は簡単に労働者の首を切れることになる。裁判に訴えてでもたたかう」といいます。
 8月以降だけでも12人がJMIUに加入。組合員数は150人を突破しました。
 労働者の怒りに油をそそいでいるのが、『IBMはリストラの毒味役』を自負していたあの大歳卓麻元社長・最高顧問(事件後辞任)の女子学生盗撮事件。
 大岡義久委員長(46歳)は、「学生の間では『ブラック企業』と敬遠され、いまや『ピンク企業』と笑いもの。当の本人にまで毒が回ってしまった。組合として会社に、全社員への本人謝罪と最高顧問解任を要求した。無法なリストラを許さず、まともな企業にしていく。そのために組織も拡大する」と語ります。


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