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個人請負・委託も「労働者」―原判決を破棄・差し戻す ――ビクターアフターサービス事件で最高裁

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「ビクターアフターサービス事件・最高裁勝利し報告集会(21日 東京)

大阪府労働委員会と中央労働委員会がそろって、労働組合法上の「労働者」と認定し、会社にたいし団体交渉の応諾を命じたものの、東京地裁、東京高裁がくつがえして命令を取り消したビクターアフターサービス事件で、最高裁第3小法廷(田原睦夫裁判長)は2月21日、地裁・高裁の原判決を破棄し高裁に差し戻すとの労働者側勝利の判決を下しました。
 地裁・高裁が「契約書」「受注諾否の自由」などを根拠に、「個人代行店(委託労働者)」を「事業者」であるなどとしてその労働者性を否定したのにたいし最高裁は、労働者性については「実態に即して客観的に決せられるべき」であるとして再検証。「なお特段の事情がない限り、労働組合法の労働者としての性質を肯定すべきもの」であるとし、労働者性を認定しました。
 「個人請負」「委託労働者」の労働者性については、最高裁が昨年4月、INAXメンテナンス事件(建交労)と新国立劇場合唱団員事件でいずれも労働者性を認める判決を下しています。
 最高裁判決は、ビクターアフターサービスにおける原告らが労働者といえる実態として、〇業の遂行に必要な労働力として基本的にその恒常的な確保のために、会社の組織に組み入れられ、契約の内容は画一的で、個人代行店の側で個別に交渉する余地がなく、修理工料についても労務提供の対価としての性質を有しており、げ饉劼了愆監督の下に労務の提供を行い、かつ場所的にも時間的にも相応の拘束を受けていることなどを認定しました。
 しかし判決は、「なお特段の事情があるか否か」判断する上で、会社製品以外を修理している個人代行店や法人代行店など一部の実態について審理すべきこと、労働者であるとして本件要求事項での団体交渉拒否が不当労働行為に当たるか否かについて審理をつくすべきとして高裁に差し戻しました。
 しかし、「特段の事情」でいえばそうした契約・実態にある原告はいず、原告以外にそうした事例があったとしても、本件での判断に影響を受けるものでないことは明らかです。


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