JMIUトップページへジャンプ活動紹介へ戻る

親会社・富士通の使用者責任明らか―高見澤電機不当労働行為事件東京高裁で弁論開始

富士通ならびにFCL(富士通コンポーネント)に対し、親会社としての使用者性と団体交渉権を求め争っているJMIU高見沢電機支部の裁判は、10月13日、東京高裁で第一回口頭弁論がおこなわれ、鷲見賢一郎弁護士と小林透JMIU高見沢電機支部委員長が「意見陳述」しました。
 1999年、富士通による事業再編方針にもとづいて高見澤電機信州工場(長野県佐久市)は高見沢電機から切り離され、労働者は「希望退職」か、賃金大幅ダウン・労働時間大幅延長の「千曲通信工業(高見澤電機の子会社)に転社」するかの二者択一を迫られました。
 これに対し、少なくない労働者が泣く泣く退職あるいは転社しましたが、富士通と会社(高見沢電機)のねらいは信州工場とJMIUつぶしにあると自覚した労働者100人がJMIUに残り、以来今日まで職場と雇用をまもりたたかいぬいています。
 長野県労働委員会は、富士通とFCLの親会社としての使用者性を認め、JMIUとの団体交渉拒否は不当労働行為だとして救済命令を出しましたが、中央労働委員会がそれをくつがえす命令を出し、今年5月12日には東京地裁が中労委命令にそった不当判決を出しました。
 東京地裁判決は、「資本関係及び出身の役員を通じ、子会社ないし孫会社としての高見澤に対し、その経営について一定の支配力を有していた」としながら、「富士通が、高見澤の労働者の賃金、労働時間等の基本的な労働条件等に対して、雇用主と同視できる程度に現実的かつ具体的な支配力を有していたと認めだけの証拠はない」などとして、その使用者性を否定しました。
 しかし高見澤事件は単に賃金等の通常の労働条件を問題としているのではなく、会社の解散やグループ間再編などに伴う解雇・雇用確保といった、労働者の雇用基盤に係わる「基盤的労働条件」の変更・決定に親会社が関与している場合の団体交渉上の使用者責任を争っているもの。しかし5月の東京地裁の判決は大本での判断を避け、あえて賃金決定などへの関与などといった的外れの問題を持ち出して、親会社の使用者責任を免罪しました。
 東京高裁では、基盤的労働条件に関する親会社としての富士通の関与を明らかにし、その使用者責任と団体交渉応諾義務、高見澤電機の不誠実団交を明らかにしていきます。
 次回裁判は12月15日(木)11:00〜(820号)です。


JMIUの機関紙「金属労働新聞」は月2回(5日、20日)発行中です!(1部100円)