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「委託・個人請負も労働者」 団交拒否は不当行為
最高裁 東京高裁判決を破棄

 業務委託労働者・個人請負労働者の「労働者性」をめぐる全日本建設交運一般労働組合(建交労)INAXメンテナンスと、音楽家ユニオン・八重樫節子さんの事件で最高裁は4月12日、労働者性を否定し団体交渉拒否を正当とした東京高裁の判決を破棄する画期的な判決を言い渡しました。
 最高裁の今回の判決は、同じく最高裁に上がり口頭弁論を求めているJMIUビクターアフターサービス事件にも大きな影響を与えるものです。
 住宅設備機器メーカーINAXの製品の修理・メンテ業務を請け負うカスタマーエンジニア(CE)にたいする団体交渉拒否事件では、CEが労働組合法の労働者であると認定、団体交渉拒否は不当労働行為にあたるとし、「労働者ではない」とした東京高裁判決を破棄、会社側の控訴を棄却しました。これによって、原告側勝利の東京地裁判決が確定しました。
 また、新国立劇場で出演契約を打ち切られた合唱団員の八重樫節子さんが、運営財団に団体交渉を拒否された事件でも、八重樫さんの労働者性を認めなかった東京高裁判決を破棄。八重樫さんが「労組法上の労働者であることを前提とした上で」、「不合格措置(解雇)をとったこと及び団体交渉に応じなかったことが不当労働行為にあたるか否かについてさらに審理を尽くさせる」とし、高裁に差し戻しました。
 最高裁判決はINAXメンテナンス事件で、会社側が「CEは、事業の遂行に不可欠な労働力として、その恒常的な確保のために組織に組み入れられたもの」であり、「個別の修理補修等の依頼内容をCE側で変更する余地がなかった」こと。さらに実際の業務も会社の「指定する業務遂行方法に従い、その指揮監督の下に労務の提供を行って」おり、かつ「業務について場所的にも時間的にも一定の拘束を受け」、賃金など報酬も「労務の提供の対価としての性質を有する」ことなどと認定。
 東京高裁判決は、「業務の依頼について諾否の自由」や「独自の営業活動」が認められていたとしてその労働者性を否認したものですが、最高裁判決は、実際には「ほとんど存在しなかった」とし、「それらの例外的な事象を重視することは相当とはいえない」と断じました。
 今回の最高裁判決で、契約上の文言のみを重視し、就労実態を無視して労働者性を否認し団体交渉拒否を正当とする判断が否定されたこは、全国で100万人以上といわれる「業務委託」「個人請負」労働者の権利行使にとって、大きな前進をひらくものです。


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