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いすゞ自動車 期間工中途解雇は違法 一方的休業処分・賃金カット無効
 宇都宮地裁 差額賃金支払い命じる仮処分決定


 解雇予告の効力停止及び、賃金仮払いを求めいすゞ自動車を相手どり、松本浩利さん(JMIUいすゞ自動車支部委員長)ら3人の元栃木工場期間社員がおこしていた仮処分裁判で、宇都宮地裁栃木支部は12日、解雇ならびに休業による賃金カットの不当性を認め、差額賃金分(それぞれ28万円余〜25万円余)の支払いを命じるなど、労働者側の訴えを全面的に認める決定を出しました。
 決定は、「労働者の賃金は、労働契約における労働者の権利の根幹を構成するものであり、40%相当額が使用者の決定によって一方的に喪失させられることが、労働側にとってはまことに過酷であり、重大な不利益を及ぼす処分であることは、社会通念上、顕著に認めることができる」としたうえで、「期間途中の解雇は、労働契約法17条1項によって原則として禁止され、使用者側に期間労働者に対する雇用保障が厳格に課せられており、期間労働者の保護が図られている」とし、休業処分(休業命令)についても、「期間の定めのない労働者に対する場合と比べて、より高度なものを要する」とし、その不当性を認めました。
 また、会社側が主張した「仮処分決定の前に支払い期限が過ぎており、現に生活している以上、(賃金)保全の必要がない」にたいしても、「決定までの間に違法に不払いとされ、収入が閉ざされてしまい、いかに債権者が危機に瀕しても、およそ、人は、自らやその家族が生存するために、生活費を極度に切り詰めたり、周囲の援助等を仰ぐという非日常・極限的な最大限の努力を傾注して『現に生活をする』のであって、『現に生活していた』ことのみを理由として保全の必要性を否定することは、権利侵害による被害の早期回復という仮処分制度の法的な保護を拒否すること」になり、「正義・公平の理念に違反し、条理にも反する」と一蹴しています。
 いすゞ自動車は昨年12月26日付で、栃木工場、藤沢工場(神奈川)の期間社員全員を中途解雇すると通告。JMIU支部の結成(12月3日)とたたかい、世論に押されて年末に解雇は撤回したものの、JMIUとの合意もなく期間社員全員にたいし「希望退職(合意解約)か賃金40%カットで満期まで休業か」の二者択一を一方的に迫り強行しました。
 結果、年末以降540人が希望退職に応じ、3月末時点で残った期間社員は松本委員長をはじめとするJMIU組合員を中心に13人にとどまりました。
 決定は、解雇を撤回しながら二者択一を迫ったいすゞ自動車の手法についても、「労使交渉して譲歩することを回避し、一方的、かつ、一挙に、抜本的な解決を図り、併せて、まだ組合への加入を決めていない期間労働者全員との間でも、労使紛争となるのを未然に防ぐためだったと推認できる」と批判しています。

いすゞ自動車判決に対しての声明はこちらです。


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